過去にクレジットカードの支払いを延滞した。任意整理をした。自己破産を経験した。
こうした経歴を持つ代表者が「法人カードは作れるのか」と悩むのは当然のことです。結論から言えば、信用情報に事故情報が登録されている期間中は、法人カードの審査通過は極めて困難です。中小企業向けの法人カード(ビジネスカード)は、法人の決算内容よりも代表者個人のクレジットヒストリーが審査の中心になるためです。
しかし「一生作れない」わけではありません。事故情報には登録期間があり、期間を経過すれば情報は消去されます。また、事故情報が残っている期間中でも、法人カードの代替手段は存在します。
この記事では、信用情報の事故情報が法人カード審査に与える影響、事故情報が消えるまでの期間、そして事故情報が残っている間に使える代替手段を解説します。
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法人カードの審査と代表者の信用情報の関係
中小企業向けの法人カード(ビジネスカード)は、審査において代表者個人の信用情報を最も重視します。これはJCB、三井住友、アメックスなど主要カード会社に共通する傾向です。
法人の決算書の提出が不要なカード(三井住友カード ビジネスオーナーズ、ライフカードビジネスライトプラス等)でも、代表者個人の信用情報はカード会社が信用情報機関に照会して確認します。つまり「決算書不要=審査が甘い」ではなく、「決算書の代わりに代表者個人の信用情報で審査する」という構造です。
信用情報機関には主にCIC(クレジットカード会社が主に利用)、JICC(消費者金融が主に利用)、KSC(全国銀行個人信用情報センター・銀行が主に利用)の3つがあります。法人カードの審査ではCICの情報が参照されるケースが最も多くなります。
事故情報の種類と登録期間
信用情報に登録される事故情報の種類と、その登録期間は以下の通りです。
延滞(61日以上または3回目の支払日を超える延滞)はCICで完済から5年間、JICCで完済から1年間登録されます。
任意整理はCICで完了から5年間、JICCで完了から5年間登録されます。
個人再生はCICで完了から5年間、KSCで完了から10年間登録されます。
自己破産はCICで免責決定から5年間、JICCで免責決定から5年間、KSCで免責決定から7年間登録されます。
代位弁済(保証会社による代わりの返済)はKSCで完了から5年間登録されます。
最も長いのは自己破産のKSCの7年間ですが、法人カードの審査で主に参照されるCICでは5年間で消去されます。
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自分の信用情報を確認する方法
法人カードの申込前に、自分の信用情報がどのような状態か確認しておくことを強く推奨します。
CICへの開示請求はオンライン(パソコン・スマホ)で可能です。手数料は500円。本人確認書類とクレジットカード(手数料支払い用)が必要です。CICの公式サイトから手続きできます。
JICCへの開示請求もオンラインで可能です。手数料は1,000円。JICCの公式サイトから手続きできます。
開示報告書を確認し、「異動」の文字がなければ事故情報は登録されていません。「異動」が記載されている場合は、その情報が消えるまで待つのが安全です。
事故情報が消えた後の法人カード申込戦略
事故情報が消えた直後は、信用情報が「真っ白」な状態になります。過去の利用履歴がまったくない状態は「スーパーホワイト」と呼ばれ、年齢(30代以上で利用履歴がゼロ)から「過去に事故があったのでは」と推測される可能性はあります。
ただし、あくまで「推測」であり、事故情報自体は消えているため、審査上の直接的なマイナス材料にはなりません。
事故情報が消えた後の申込戦略として推奨するのは以下のステップです。
ステップ1:個人のクレジットカード(年会費無料の一般カード)を1枚作る。まず個人の信用情報に「正常な利用履歴」を作ることが目的です。
ステップ2:個人カードで毎月少額(携帯電話料金等)を決済し、毎月確実に完済する。3〜6ヶ月の正常な利用履歴を積み上げます。
ステップ3:個人の利用実績ができた段階で、審査基準が柔軟な法人カードに申込む。三井住友カード ビジネスオーナーズ(決算書不要)やライフカードビジネスライトプラス(本人確認書類のみ)が候補です。
詳しくは「法人カードの審査に落ちる5つの原因と対策」 を参照してください。
事故情報が残っている期間中の代替手段
事故情報が消えるまでの期間(最大5〜7年)を待てない場合、法人カードの代替手段があります。
法人デビットカード
デビットカードは銀行口座から即時引き落としされるカードであり、クレジット審査が不要です。信用情報に関係なく発行可能です。
GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカード、PayPay銀行のVisaデビットカード、住信SBIネット銀行の法人デビットカードなどが候補です。ポイント還元率はクレジットカードより低い(0.2〜1.0%程度)ですが、経費管理の一元化やキャッシュレス決済の便利さは享受できます。
法人プリペイドカード
事前にチャージした金額の範囲内で利用できるカードです。審査不要で発行可能。バンドルカード、Kyash(法人向け)、UPSIDER(一部プランは審査あり)などが候補です。
freee カード Unlimited
freee カード Unlimitedは銀行口座の残高に連動して限度額が決まるカードであり、従来のクレジット審査(信用情報機関への照会)とは異なる審査方式です。ただし、発行時に信用情報を確認する可能性は完全には否定できないため、事故情報がある場合は審査に通らない可能性もあります。
法人カードの詳しい比較は「法人カードおすすめ比較ランキング10選」 を参照してください。
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