ビジネスローン

ビジネスローンの返済計画の立て方|返済方法・返済期間・返済シミュレーション

ビジネスローンの審査に通り、融資を受けた。しかし、返済計画が不十分なまま借入を始めると、毎月の返済が資金繰りを圧迫し、最悪の場合は返済不能に陥ります。

当メディアの独自調査では、ビジネスローン利用者の27%が「返済が苦しくなった時期があった」と回答しています。この大半は、返済計画を事前に十分に立てずに借入を開始したケースだと推察されます。

この記事では、ビジネスローンの返済方式の種類、返済計画の立て方、金利別・借入額別の返済シミュレーション、そして返済で失敗しないためのポイントを解説します。

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ビジネスローンの返済方式の種類

元利均等返済

毎月の返済額(元金+利息の合計)が一定になる返済方式です。返済額が毎月同じであるため、資金繰りの予測が立てやすいのがメリットです。ビジネスローンで最も一般的な返済方式です。

ただし、返済初期は利息の割合が大きく元金の割合が小さいため、元金の減り方が遅い点に注意してください。返済が進むにつれて元金の割合が増え、利息の割合が減っていきます。

元金均等返済

毎月の元金返済額が一定で、利息が残高に応じて減少する返済方式です。返済初期は利息が大きいため月々の返済額が多くなりますが、返済が進むにつれて月々の返済額が減少します。

元利均等返済と比較して、返済総額(利息の合計)が少なくなるメリットがあります。資金に余裕がある企業にとっては、トータルコストを抑えられる合理的な方式です。

一括返済

借入期間中は利息のみを支払い、期日に元金を一括で返済する方式です。短期のつなぎ資金として利用する場合に適しています。期日に一括返済できる資金が確実に入る見込み(売掛金の入金等)がある場合のみ選択してください。

リボルビング返済(残高スライドリボルビング)

カードローン型のビジネスローンで採用される方式です。借入残高に応じて最低返済額が設定され、残高が減ると最低返済額も減少します。GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド、PayPay銀行ビジネスローンなどが採用。

最低返済額のみ支払い続けると返済期間が長期化し、利息総額が増大します。余裕がある月は最低返済額以上を返済することを推奨します。

返済計画を立てるための3つのステップ

ステップ1:月間キャッシュフローを把握する

月間の営業利益(売上−経費)に減価償却費を加えた金額が、返済に充てられる最大額です。

計算式:月間返済可能額 =(月間営業利益+月間減価償却費)

この金額の30%を超える返済額は危険水域です。売上の変動で返済が困難になるリスクが高まります。

ステップ2:借入金額と返済期間を逆算する

「月間返済可能額の30%」を上限として、借入金額と返済期間の組み合わせを検討します。

例:月間営業利益100万円+減価償却費10万円=110万円。返済可能額の30%=33万円。毎月33万円以内の返済額に収まる借入金額と返済期間を設定。

ステップ3:繰上返済を前提に計画する

ビジネスローンの金利は銀行融資より高いため、「必要最小限の金額を借り、可能な限り早期に返済する」のが原則です。繰上返済が可能なサービスを選び、余剰資金が発生したら積極的に返済してください。繰上返済手数料の有無は事前に確認してください。

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金利別・借入額別の返済シミュレーション

以下は元利均等返済、返済期間12ヶ月(1年)の場合の試算です。

借入額100万円の場合。
年5%:毎月返済額85,607円、利息総額27,290円。
年8%:毎月返済額86,988円、利息総額43,861円。
年10%:毎月返済額87,916円、利息総額54,991円。
年15%:毎月返済額90,258円、利息総額83,094円。
年18%:毎月返済額91,680円、利息総額100,162円。

借入額300万円の場合。
年5%:毎月返済額256,820円、利息総額81,842円。
年8%:毎月返済額260,965円、利息総額131,582円。
年10%:毎月返済額263,748円、利息総額164,974円。
年15%:毎月返済額270,774円、利息総額249,283円。
年18%:毎月返済額275,040円、利息総額300,485円。

借入額500万円の場合。
年5%:毎月返済額428,033円、利息総額136,400円。
年8%:毎月返済額434,942円、利息総額219,302円。
年10%:毎月返済額439,580円、利息総額274,957円。
年15%:毎月返済額451,290円、利息総額415,472円。
年18%:毎月返済額458,400円、利息総額500,808円。

年5%と年18%の差は、100万円借入で約73,000円、500万円借入で約364,000円に達します。金利の比較は返済計画に直結するため、借入前に必ず複数社の金利を比較してください。金利の詳細は「ビジネスローンの金利相場を完全解説」 を参照してください。

返済で失敗しないための5つのポイント

1つ目:毎月の返済額は月間キャッシュフローの30%以内に抑える。

2つ目:返済期間は可能な限り短く設定する。期間が長いほど利息総額が増大する。

3つ目:繰上返済が可能なサービスを選び、余剰資金は積極的に返済に充てる。

4つ目:複数のビジネスローンを同時に借りない。月々の返済総額が膨らみ、管理も複雑になる。

5つ目:返済が困難になった場合は放置せず、ビジネスローン会社に速やかに相談する。リスケジュール(返済条件の変更)に応じてもらえるケースがある。返済不能になった場合の対処法は「ビジネスローンが払えない場合の対処法」 を参照してください。

ビジネスローンの選び方は「ビジネスローンおすすめ比較8選」を参照してください。

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この記事の更新履歴

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よくある質問

Q ビジネスローンの返済期間はどのくらいが一般的ですか?
A

サービスにより異なりますが、6ヶ月〜5年が一般的です。短期のつなぎ資金であれば1〜6ヶ月、運転資金であれば1〜3年が多くなります。返済期間が長いほど月々の返済額は小さくなりますが、利息総額は増大します。可能な限り短い期間で返済することを推奨します。

Q ビジネスローンの繰上返済は可能ですか?
A

多くのサービスで可能です。ただし、繰上返済手数料がかかるサービスと無料のサービスがあります。AGビジネスサポートやPayPay銀行は繰上返済に対応しています。契約前に繰上返済の可否と手数料を確認してください。

Q 毎月の返済額はどのくらいが安全ですか?
A

月間キャッシュフロー(営業利益+減価償却費)の30%以内が安全圏の目安です。30%を超えると、売上が一時的に減少した際に返済が困難になるリスクが高まります。

Q 返済方式は元利均等と元金均等のどちらが良いですか?
A

資金繰りの安定性を重視するなら元利均等(毎月の返済額が一定)、返済総額を抑えたいなら元金均等(利息総額が少ない)が適しています。多くのビジネスローンは元利均等返済を採用しており、選択肢がない場合もあります。

深作浩一郎
この記事の著者・監修
代表取締役 深作浩一郎

深作浩一郎|株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン 代表取締役 / 空き家地方創生株式会社 取締役CFO。2,000社以上の中小企業支援実績を持つマーケティングコンサルタント。CFOとしてTOKYO PRO Market上場準備を主導し、監査法人対応・J-Adviser審査対応・財務戦略の策定・金融機関への融資交渉・資金繰り計画を統括。自らも通販会社の設立と会社売却を繰り返す仕組みを作り、法人カード・ビジネスローン・ファクタリング等の法人金融サービスを経営実務として活用。著書に『ゼロイチ起業』『現在の自分をお金に変える方法』。