ビジネスローンの返済日が来月に迫っているが、支払える見込みがない。延滞したら何が起きるのか。自己破産するしかないのか。
この不安を抱える経営者に伝えたいのは、「払えない=即破産」ではないということです。対処法は複数存在し、早期に動けば事態を収拾できるケースは多くあります。
この記事では、ビジネスローンの返済が困難になった場合に起きること、取るべき5つの対処法、そして絶対に避けるべき行動を解説します。
ビジネスローンの返済が遅れると何が起きるか
延滞1日目〜:遅延損害金が発生する
返済日を1日でも過ぎると、遅延損害金が発生します。遅延損害金の利率は契約書に記載されており、一般的には年14〜20%程度です。通常の借入金利に加えて遅延損害金が加算されるため、延滞が長引くほど返済総額が増加します。
延滞数日〜1週間:電話・メールでの督促
返済日を数日過ぎると、ビジネスローン会社から電話やメールで返済確認の連絡が来ます。この段階が交渉の最善のタイミングです。
延滞1〜3ヶ月:信用情報に事故情報が登録される
延滞が続くと、信用情報機関(CIC・JICC)に「延滞」の事故情報が登録されます。この情報は完済後5年間残り、この間は新たな借入やクレジットカードの発行が困難になります。
延滞3ヶ月超〜:法的手続きに移行
内容証明郵便による最終通告、支払督促、民事訴訟へと段階的に進みます。判決が出れば、銀行口座の差押え、売掛金の差押え、不動産の差押え等の強制執行が行われます。
払えない場合の5つの対処法
対処法1:ビジネスローン会社に返済条件の変更を相談する(リスケジュール)
最優先で行うべきことです。返済額の減額、返済期間の延長、一時的な利息のみ支払い等の条件変更(リスケジュール)に応じてもらえる可能性があります。
リスケジュールの交渉では、「なぜ返済が困難になったか」「今後の売上見通しと資金繰り計画」「具体的にいくらなら毎月返済できるか」を書面で提示することが重要です。
ビジネスローン会社も、裁判や強制執行にはコストがかかるため、交渉による回収の方が効率的と判断すれば条件変更に応じるケースがあります。
対処法2:借り換え(低金利のサービスに乗り換え)
現在の借入金利が高い場合、より低金利のビジネスローンに借り換えることで月々の返済負担を軽減できます。
例えば、年18%のビジネスローンを年8%のサービスに借り換えれば、同じ借入額でも月々の返済額が大幅に減少します。「ビジネスローンの金利相場を完全解説」https://executive-marketing-japan.co.jp/biz-finance/business-loan-interest-rate/ で金利の比較方法を解説しています。
ただし、延滞中の場合は新たな借入の審査に通りにくいため、延滞する前に借り換えを検討するのが理想です。
対処法3:ファクタリングで資金を確保して返済に充てる
売掛金がある場合は、ファクタリングで即日〜数日で現金化し、ビジネスローンの返済に充てる方法があります。ファクタリングは融資ではないため、ビジネスローンの延滞中でも利用できる可能性があります。
ただし「ビジネスローンの返済のためにファクタリングを使い、次月はファクタリングの支払いのためにまたファクタリングを使う」という自転車操業に陥らないよう注意してください(「ファクタリングおすすめ比較7選」https://executive-marketing-japan.co.jp/biz-finance/factoring-ranking/ を参照)。
対処法4:弁護士に相談し、任意整理を検討する
ビジネスローン以外にも複数の借入があり、全体的な返済が困難な場合は、弁護士に相談して任意整理を検討してください。
任意整理は裁判所を通さず、弁護士が各債権者と直接交渉して返済条件を変更する手続きです。利息のカット、遅延損害金の免除、返済期間の延長などが交渉されます。弁護士に依頼した時点で債権者からの直接の督促が止まるため、精神的な負担も軽減されます。
法テラス(0570-078374)では無料の法律相談を受けられます。
対処法5:事業の根本的な見直し
返済が困難になった根本原因が事業の収益性にある場合は、事業自体の見直しが必要です。不採算事業からの撤退、固定費の大幅削減、事業の売却(M&A)なども選択肢として検討してください。
中小企業支援機関(商工会議所、よろず支援拠点等)では無料で経営相談を受けられます。
絶対にやってはいけないこと
ビジネスローン会社からの連絡を無視すること。無視は最悪の選択肢です。対話を続けている限り、法的手続きへの移行は遅れます。
闇金・違法業者から借りて返済すること。利息が法外に高く、状況が致命的に悪化します。
新たなビジネスローンを借りて返済すること(多重債務の悪循環)。根本的な解決にはならず、月々の返済総額が増え続けます。
会社の資金を持ち出して逃げること。刑事罰の対象になります。
払えない状況に陥らないための予防策
返済シミュレーションを借入前に必ず行い、月間キャッシュフローの30%を超える返済額にならないようにしてください。
ビジネスローンは「短期のつなぎ資金」として利用し、可能な限り早期に完済することが原則です。長期的な運転資金には銀行融資や日本政策金融公庫を利用してください(「中小企業の資金調達方法7選」https://executive-marketing-japan.co.jp/biz-finance/funding-methods/ を参照)。