ビジネスローンに申込んだが審査に落ちた。理由は教えてもらえない。次にどうすればいいかもわからない。
この状況は経営者にとって大きなストレスですが、ビジネスローンの審査に落ちる原因には明確なパターンがあります。原因を理解し、対策を打てば、次回の審査通過率は確実に上がります。
この記事では、ビジネスローンの審査で見られるポイントと、落ちる7つの原因、それぞれの対策を解説します。
ビジネスローンの審査で見られる基本項目
ビジネスローンの審査では、主に以下の項目が総合的に判断されます。
代表者個人の信用情報(クレジットヒストリー)。法人の業歴(設立年数)。決算内容(売上高、営業利益、純資産)。資金使途の妥当性。他社借入の状況。税金・社会保険料の納付状況。事業の将来性。
これらのうち1つでも大きな問題があると、審査に通らない可能性が高まります。
審査に通らない7つの原因と対策
原因①:代表者個人の信用情報に傷がある
ビジネスローンの審査で最も重視されるのは、代表者個人の信用情報です。過去にクレジットカードやローンの延滞、携帯電話料金の滞納、自己破産や任意整理の履歴がある場合、審査は極めて厳しくなります。
延滞情報は完済後5年間、自己破産は5〜10年間、信用情報機関(CIC・JICC)に記録が残ります。
対策:CICに開示請求(手数料500円、オンライン対応)を行い、自分の信用情報を確認してください。記録に問題がある場合は、情報が消えるまで待つか、信用情報を重視しないファクタリング(債権の売買のため信用情報に影響しない)を代替手段として検討してください。
原因②:業歴が短い(設立2年未満)
多くのビジネスローンでは、2期以上の決算実績があることが審査の前提です。設立1年未満の企業は「事業継続性が未確認」と判断され、審査に通りにくくなります。
対策:業歴の制限が緩いサービスを選んでください。AGビジネスサポートは業歴の制限が比較的緩く、設立1年未満でも個別審査を受けられます。また、日本政策金融公庫の新創業融資制度は創業前〜創業後2期以内が対象であり、ビジネスローンより低金利で利用できます。
原因③:決算が赤字または債務超過
直近1〜2期の決算が赤字の場合、返済能力に疑問を持たれて審査に不利になります。特に2期連続赤字、債務超過(負債が資産を上回る状態)は大きなマイナス材料です。
ただし、赤字の原因が「一時的な設備投資」「事業拡大のための先行投資」など、合理的に説明できる場合は審査に通るケースもあります。
対策:赤字であっても対応するビジネスローン(AGビジネスサポート等)を選ぶ。決算書の提出が不要なサービス(GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド等)を選ぶ。赤字の原因と今後の黒字化の見通しを説明できる資料を準備する。
原因④:税金・社会保険料の滞納がある
法人税、消費税、源泉所得税、社会保険料の滞納は、審査において大きなマイナス要因です。「税金を滞納している=資金繰りが相当厳しい」と判断されます。
対策:滞納がある場合は、申込前に可能な限り完納してください。完納が難しい場合は、税務署や年金事務所と分割納付の合意書を締結してから申込むと、審査で考慮される可能性があります。
原因⑤:他社借入が多すぎる
すでに複数のビジネスローンや銀行融資を利用している場合、月々の返済負担が大きいと判断され、追加の融資は困難になります。
返済負担率(月間返済額÷月間売上高)が30%を超えている場合は、新規借入が難しくなる目安です。
対策:既存借入の返済が進んでから新規申込を行う。複数の借入を一本化する「おまとめ」を検討する。借入ではなくファクタリング(負債にならない)を代替手段として利用する。
原因⑥:資金使途が不明確
「とりあえずお金が必要」では審査に通りません。資金使途が曖昧な場合、返済計画も不明確と判断されます。
対策:資金使途を具体的に説明してください。「仕入れ先への支払い(〇月〇日締め切り、金額〇〇万円)」「設備投資(〇〇の購入、見積書あり)」のように、金額・時期・目的を明確にすることで審査担当者の判断材料が増えます。
原因⑦:申込情報の不備・矛盾
申込フォームに記載した情報と、提出書類の内容が矛盾している場合(年商の数字が決算書と一致しない等)は、虚偽申告を疑われて即座に否決されます。
また、連絡先の電話番号が不通、メールが届かない、在籍確認ができないなどの場合も審査落ちの原因になります。
対策:申込前に登記簿謄本や決算書の数字を手元に用意し、正確に入力する。連絡先として固定電話がある場合は記載する(信用力のプラス材料)。申込後にカード会社から電話があった場合は必ず応対する。
審査に落ちた後にやるべきこと
同じサービスへの再申込は最低3ヶ月、できれば6ヶ月空けるのが原則です。短期間での再申込は「資金繰りに困っている」と判断されるリスクがあります。
再申込までの間に、信用情報を開示して問題を確認する。延滞中の支払いがあれば完済する。税金・社会保険料の滞納を解消する。決算期をまたいで業績を改善する。これらを実行することで、次回の審査通過率が上がります。
審査に落ちても利用できる資金調達の代替手段
ファクタリングは売掛金の売買であるため、代表者の信用情報や法人の決算内容に関係なく利用できます。審査対象は売掛先の信用力であるため、自社が赤字でも、売掛先が信用力の高い企業であれば問題ありません。
日本政策金融公庫は民間の金融機関とは異なる審査基準を持っています。ビジネスローンの審査に落ちた企業でも、公庫では審査に通るケースがあります。
法人カードによるキャッシュフロー改善は借入ではないため、審査に落ちた企業でも法人カードは取得できる可能性があります。支払いの繰り延べによる一時的な資金繰り改善策として検討してください。