ビジネスローンA社に月5万円、B社に月3万円、カードローンに月2万円、クレジットカードのリボ払いに月1.5万円。合計で毎月11.5万円の返済。それぞれ返済日が異なるため、どの口座にいくら入れておくかを毎月管理するだけで消耗する。
複数の借入を抱えている個人事業主が「一本化したい」と考えるのは自然なことです。返済先が1つになれば管理が楽になり、金利が下がれば月々の返済額も減る。
しかし、借金の一本化には「正しい方法」と「やってはいけない方法」があります。この記事では、個人事業主が借金を一本化する具体的な方法、メリット・デメリット、注意点を解説します。
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借金の一本化とは何か
借金の一本化(おまとめ)とは、複数の借入を1つの新しい借入にまとめることです。新しい借入先から一括で融資を受け、既存の複数の借入をすべて完済する。以後は新しい借入先1社にだけ返済する。
一本化のメリット。返済先が1社になるため、管理が大幅に簡素化される。複数の返済日を気にする必要がなくなる。新しい借入の金利が既存の借入より低ければ、月々の返済額が減少する。利息の総額が減り、返済総額が小さくなる可能性がある。
一本化のデメリット。新しい借入の審査に通る必要がある。既存の借入先への完済手数料(繰上返済手数料)が発生するケースがある。返済期間が延びると、月々の返済額は減るが利息総額は増える可能性がある。
方法1:低金利のビジネスローンに借り換える
現在の借入が年15〜18%の高金利ビジネスローンである場合、より低金利のサービスに借り換えることで利息負担を軽減できます。
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド:金利年0.9〜14.0%。口座データで審査。決算書不要。連帯保証不要。ただし口座開設が必要(1〜2週間)。
AGビジネスサポート:金利年3.1〜18.0%。最短即日。赤字でも個別審査。既存の借入がある場合でも対応可能。
借り換えの効果をシミュレーション。現状:A社100万円(年18%)+B社50万円(年15%)=合計150万円。年間利息:約23万円。月々の返済額:合計約8万円。
借り換え後:C社150万円(年10%)に一本化。年間利息:約15万円。月々の返済額:約6万円。年間利息の差額:約8万円の削減。月々の返済額の差額:約2万円の削減。
ビジネスローンの金利比較はビジネスローンの金利相場を完全解説を参照してください。
借り換えの詳しい手順はビジネスローンの借り換え方法を参照してください。
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方法2:日本政策金融公庫で借り換える
民間のビジネスローンの金利が高い場合、日本政策金融公庫の融資で借り換える方法があります。
公庫の金利は年1〜2.5%程度で、民間ビジネスローン(年3〜18%)と比較すると圧倒的に低い。公庫の融資で民間ビジネスローンを完済すれば、利息負担が劇的に軽減されます。
ただし、公庫の融資は「既存の民間借入の借り換え」を明確な目的として認めていないケースがあります。「運転資金」として融資を受け、結果として借入の整理に充てるという形になります。
公庫に相談する際は、事業計画書と資金繰り表を持参し、「現在の借入の返済負担が事業を圧迫しているため、低金利の融資で資金繰りを改善したい」と説明してください。
審査には2〜3週間かかるため、即日の対応はできません。公庫の審査を待つ間の資金繰りは、ファクタリングで売掛金を現金化して乗り切ってください。
方法3:任意整理で返済条件を変更する
複数の借入の返済が完全に行き詰まっている場合は、弁護士に相談して任意整理を検討してください。
任意整理とは、弁護士が債権者(借入先)と直接交渉し、利息のカット、遅延損害金の免除、返済期間の延長などを行う手続きです。裁判所を通さないため、手続きが比較的簡易です。
任意整理のメリット。将来利息(今後発生する利息)がカットされるケースが多い。月々の返済額が減額される。弁護士に依頼した時点で、債権者からの直接の督促が止まる。
任意整理のデメリット。信用情報機関に事故情報が登録される(完了後5年間)。事故情報が登録されている期間は、新たな借入やカード発行が困難になる。弁護士費用がかかる(1社あたり3〜5万円程度が相場)。
任意整理は「返済額を減らす」手段であり、「借金をゼロにする」手段ではありません。元金は原則として全額返済します。元金の返済も困難な場合は、個人再生(元金を最大80%カット)や自己破産(借金をゼロにする)を検討する必要があります。
弁護士への相談は法テラス(0570-078374)で無料で受けられます。
やってはいけない一本化の方法
借金の一本化を急ぐあまり、以下の方法に手を出してしまう個人事業主がいます。いずれも状況を悪化させるだけです。
闇金からの借入で一本化する。「ブラックでもOK」「無審査で即日融資」と謳う業者は闇金(無登録の違法貸金業者)です。年利数百〜数千%の法外な金利を請求され、返済不能に陥ります。金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで業者の登録を必ず確認してください。
クレジットカードのキャッシングで一本化する。キャッシングの金利は年15〜18%であり、ビジネスローンと同等かそれ以上です。金利が下がらない一本化には意味がありません。
新たなビジネスローンを借りて返済に充てるだけで、根本的な問題を放置する。借入の総額が減らないまま借り換えを繰り返すと、返済期間が延びて利息総額が増え続けます。一本化と同時に、事業の収益性を改善する対策が必要です。
一本化と同時にやるべきこと:収支の見直し
借金の一本化は「症状の緩和」であり、「原因の治療」ではありません。複数の借入を抱えるに至った原因(売上不足、経費過多、資金繰りの管理不足)を改善しなければ、一本化してもまた借入が増えます。
一本化と同時にやるべきこと。資金繰り表を作成し、毎月の入金・支出を可視化する。固定費を見直し、不要な経費を削減する。請求サイクルを短縮し、入金までの期間を短くする。売上単価を見直し、利益率を改善する。
資金繰り表の作り方は個人事業主の資金繰り表の作り方を参照してください。
資金繰り改善の全体像はキャッシュフロー改善の方法7選を参照してください。
ビジネスローンの比較はビジネスローンおすすめ比較8選を参照してください。
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