ビジネスローン

ビジネスローンの長期借入と短期借入の使い分け|返済期間で変わるコストとリスク

ビジネスローンの返済期間は6ヶ月〜5年が一般的です。「返済期間が長い方が毎月の負担が軽い」と考えがちですが、返済期間が長くなるほど利息総額が増大します。逆に短期間で返済すれば利息は少ないが、毎月の返済額が大きくなり資金繰りを圧迫します。

どの返済期間を選ぶかは「何のための資金か」によって決まります。

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短期借入(6ヶ月〜1年)が適しているケース

一時的なつなぎ資金。売掛金の入金が2ヶ月先だが今月の支払いに間に合わない、という場面。入金があれば一括返済できるため、短期借入で利息を最小限に抑えるのが合理的です。

季節的な仕入れ資金。繁忙期に向けた仕入れ資金を短期で借入し、繁忙期の売上で返済するパターン。

金利が高いビジネスローン(年15〜18%)の場合。金利が高いほど返済期間の長さが利息総額に直結します。年18%で200万円を3年間返済すると利息総額は約63万円ですが、6ヶ月で返済すれば約10万円で済みます。

長期借入(2年〜5年)が適しているケース

設備投資。機械装置、車両、店舗の内装工事等の設備投資は、投資の効果(売上増加)が数年にわたって発生するため、返済期間を投資の回収期間に合わせるのが合理的です。

月々のキャッシュフローに余裕がない場合。月間のキャッシュフローに対して返済額が30%を超えると危険水域です。返済期間を延ばして月々の返済額を抑え、キャッシュフローの安定を優先する判断もあります。

金利が低いビジネスローン(年1〜5%)の場合。低金利であれば返済期間が長くても利息総額は大きくなりにくい。年3%で200万円を5年返済しても利息総額は約15万円です。

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返済期間別の利息シミュレーション(200万円・元利均等返済)

年5%・6ヶ月:毎月返済額 約339,000円、利息総額 約29,000円。

年5%・1年:毎月返済額 約171,000円、利息総額 約55,000円。

年5%・3年:毎月返済額 約60,000円、利息総額 約159,000円。

年5%・5年:毎月返済額 約38,000円、利息総額 約264,000円。

年15%・6ヶ月:毎月返済額 約347,000円、利息総額 約85,000円。

年15%・1年:毎月返済額 約181,000円、利息総額 約166,000円。

年15%・3年:毎月返済額 約69,000円、利息総額 約498,000円。

年15%・5年:毎月返済額 約48,000円、利息総額 約855,000円。

年15%で5年返済すると、借入額200万円に対して利息だけで約85万円。返済総額が借入額の1.4倍以上になります。高金利のビジネスローンは可能な限り短期間で返済すべきです。

業界別の使い分け事例

事例1:花卉(かき)農家A氏(季節資金・短期6ヶ月)

春の出荷シーズンに向けた苗木と肥料の仕入れ資金100万円が必要。出荷シーズンの売上で返済できるため、デイリーキャッシングで6ヶ月の短期借入を選択。利息は約9万円(年18%)で済んだ。長期3年にしていれば利息は約30万円だった。

事例2:歯科医院B(医療機器・長期3年)

歯科用CTスキャナー(800万円)の設備投資。機器の耐用年数が10年であり、投資の回収には数年かかるため、保証協会付き融資で年利2%・返済期間5年を選択。月々の返済額約140,000円はキャッシュフローの20%以内に収まり安全圏。

事例3:中古車販売業C社(仕入れ資金・短期3ヶ月)

オークションで仕入れた車両5台の仕入れ資金300万円。平均販売期間が2ヶ月のため、3ヶ月の短期借入(AGビジネスサポート・年利15%)を選択。利息は約11万円。車両が売れたら即座に返済し利息を最小化。

結論

短期向き:つなぎ資金、季節仕入れ、高金利ローン。

長期向き:設備投資、低金利ローン、キャッシュフロー重視。返済計画の立て方はビジネスローンの返済計画の立て方を参照。ビジネスローンの比較はビジネスローンおすすめ比較8選を参照。

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この記事の更新履歴

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よくある質問

Q ビジネスローンの最長返済期間は?
A

サービスにより異なりますが5年が一般的。AGビジネスサポートは最長5年、PayPay銀行はカードローン型で期限なし(残高がある限り返済継続)。

Q 短期で借りて繰上返済するのがベストですか?
A

高金利の場合はベストです。ただし繰上返済手数料がかかるサービスもあるため事前確認を。

Q 返済期間は後から変更できますか?
A

リスケジュール(返済条件変更)としてビジネスローン会社に相談すれば変更できるケースがあります。

Q 長期借入と短期借入を併用できますか?
A

可能です。設備投資は長期、つなぎ資金は短期と使い分けるのが合理的です。

深作浩一郎
この記事の著者・監修
代表取締役 深作浩一郎

深作浩一郎|株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン 代表取締役 / 空き家地方創生株式会社 取締役CFO。2,000社以上の中小企業支援実績を持つマーケティングコンサルタント。CFOとしてTOKYO PRO Market上場準備を主導し、監査法人対応・J-Adviser審査対応・財務戦略の策定・金融機関への融資交渉・資金繰り計画を統括。自らも通販会社の設立と会社売却を繰り返す仕組みを作り、法人カード・ビジネスローン・ファクタリング等の法人金融サービスを経営実務として活用。著書に『ゼロイチ起業』『現在の自分をお金に変える方法』。