IVRで会話が成立しない理由と、電話対応をAIで自動化すべき経営判断

「IVRを入れたのに、結局お客様が離脱してしまう」「番号選択の途中で切られる」「有人対応につながった時点で、すでに相手が不機嫌になっている」。このような悩みを持つ経営者や責任者は少なくありません。

私は、法人経営者、EC・通販会社、店舗ビジネスの電話対応を見てきた中で、IVRだけでは会話が成立しない場面を何度も見てきました。理由は単純です。IVRは電話を振り分ける仕組みであって、顧客と会話する仕組みではないからです。

電話対応の本質は、音声を受けることではありません。相手の用件を理解し、必要な情報を確認し、次の処理まで進めることです。ここが自動化できていなければ、経営上の負担はほとんど減りません。

私が現在、電話対応の自動化で重視しているのは、従来型のIVRではなく、AI電話自動システムSmartCall(スマートコール)のように、受注、予約、キャンセル、FAQ対応、解約抑止、クレーマー一次対応まで会話ベースで処理できる仕組みです。

IVRでは会話が成立しない根本原因

IVRが苦手なのは、顧客の用件が最初から整理されていないケースです。電話をかけてくる人は、必ずしも「1番は予約、2番は変更、3番は解約」ときれいに分類できる状態で電話してきません。

たとえばEC通販であれば、「定期購入を止めたいが、次回発送日はいつか」「解約したいが、割引がなくなるなら一度相談したい」「商品が届いていないが、住所変更もしたい」といった複合的な用件が発生します。

店舗ビジネスでも同じです。予約、変更、遅刻、キャンセル、道案内、料金確認、クレームが混ざります。IVRは選択肢を提示できますが、顧客の言葉の背景までは理解できません。

その結果、顧客は「どれを押せばいいのか分からない」と感じます。そして何度も番号を押させられ、最終的に有人対応へ流れます。これでは自動化ではなく、単なる遠回りです。

経営者視点で見ると、この遠回りが非常に重いコストになります。電話時間が長くなり、スタッフの対応工数が増え、顧客満足度が下がり、クレーム化しやすくなるからです。

人を増やしても電話対応の問題は解決しない

電話対応が詰まると、多くの会社はまず人を増やそうとします。しかし私は、この判断には慎重であるべきだと考えています。電話対応は、採用、教育、シフト管理、離職、精神的消耗まで含めると、見えている時給以上に高い業務だからです。

仮に時給1,500円のスタッフを雇ったとしても、実際には社会保険、教育時間、管理工数、欠勤リスク、退職時の再採用コストが乗ります。電話対応ができる状態に育てるまでには、商品理解、顧客対応、クレーム判断、社内処理フローの習得も必要です。

さらに電話は、基本的に一人が同時に一件しか対応できません。繁忙時間に10件の電話が同時に来ても、人間は10件同時に会話できません。結果として、取り逃し、折り返し、機会損失が発生します。

営業時間外の電話も問題です。夜間、早朝、休日に電話が鳴っても、人を置くにはコストがかかります。しかし顧客側は、営業時間に合わせてくれるとは限りません。特に予約、キャンセル、定期購入、問い合わせは、思い立った瞬間に処理されないと離脱します。

私は、自社や関与法人で業務を設計する際、「人がやらなくていい電話対応を、どれだけ早く仕組みに置き換えるか」を重視しています。利益率を下げる最大要因は、人件費と属人化だからです。

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IVRではなくAI電話で会話を成立させる

IVRとAI電話の違いは、選択肢を押させるか、会話を理解して処理するかです。ここに大きな差があります。

SmartCallでは、顧客の発話をもとに用件を把握し、必要な確認を行い、予約受付、受注、キャンセル、FAQ回答、解約抑止、一次クレーム対応などを自動化できます。単に「部署へ振り分ける」のではなく、電話業務そのものを前に進めることができます。

たとえば、予約受付であれば、希望日時、人数、名前、電話番号を確認し、必要な形で記録できます。通販であれば、注文内容、配送先、定期購入の相談、解約理由のヒアリングなどにも活用できます。

私がスマートコールを経営判断として評価している理由は、単なる業務効率化ではなく、売上機会と利益率に直接関係するからです。電話を取り逃さないことは、売上の取り逃しを減らすことです。クレームの一次対応を自動化することは、スタッフの精神的消耗を減らすことです。

そして、24時間365日稼働できることは、人間では実現しにくい受付体制を月数万円単位で持てるということです。これは、採用で解決しようとすると非常に高くつきます。

年商数千万円規模の会社であっても、電話対応に毎日数時間を使っているなら、すでに大きな損失が出ています。年商10億円を超える企業であれば、問い合わせ件数、解約抑止、取り逃し削減のインパクトはさらに大きくなります。

電話対応を放置する会社から利益率が下がっていく

電話対応を放置すると、会社の中に見えない負債が溜まっていきます。スタッフが電話に追われ、本来やるべき営業、改善、顧客フォロー、商品開発に時間を使えなくなるからです。

特に危険なのは、優秀な人ほど電話対応に巻き込まれる構造です。判断力がある人、顧客対応がうまい人、社内事情を理解している人ほど、電話の最終処理係になります。これは経営資源の使い方として非常にもったいない。

私は、会社を自走化させる上で、社長や幹部が電話対応に引き戻される状態を避けるべきだと考えています。電話は重要ですが、人が常に張り付くべき業務ではありません。

SmartCallを導入すべき会社は明確です。電話の取り逃しがある会社、営業時間外の問い合わせが多い会社、予約やキャンセルが電話に偏っている会社、ECやD2Cで解約や配送問い合わせが多い会社、スタッフがクレーム対応で疲弊している会社です。

また、IVRを導入したものの会話が成立せず、結局有人対応に戻っている会社も、スマートコールへの切り替えを検討すべきです。IVRで顧客に選ばせる発想から、AIが会話して処理する発想へ移行する時期に来ています。

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電話対応は、売上にも利益率にも精神的コストにも直結します。にもかかわらず、多くの会社では「昔からこうしているから」という理由で、人が受け続けています。

しかし、経営者が見るべきなのは慣習ではなく、構造です。人が一件ずつ電話を受ける限り、同時対応の限界、営業時間の限界、採用難、教育コスト、離職リスクから逃れられません。

すべての電話対応は、SmartCallでDX化できます。少なくとも、最初から人が受ける必要がある電話は、今後さらに減っていきます。

IVRで会話が成立しないと感じているなら、それは設定の問題だけではありません。仕組みの前提が、今の顧客行動に合わなくなっている可能性があります。

電話対応を人で抱え続けるのか。AI電話で自動化し、利益率と顧客対応を同時に改善するのか。この判断を先延ばしにするほど、取り逃しと人件費は積み上がります。

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深作浩一郎(Fukasaku Koichiro) 株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン代表取締役。ビジネス書著者。 マーケティングとAIを軸に、再現可能な成功モデルを社会に実装し続ける実務家。 地域再生、空き家・古民家活用、中小企業マーケティング、起業家育成、AI・DX領域を横断し、構想・設計・実装までを一貫して手がけている。 2014年の法人設立以降、起業家や中小企業に対するコンサルティングや事業支援を多数実施。 コンテンツビジネスやオンラインビジネスの構築、複合型マーケティング戦略の立案を得意とし、クライアントの持続的な事業成長を支援してきた。 また、若手起業家や学生の育成にも力を入れており、地域の大学生を経営者として抜擢し会社経営を任せるなど、実践型の起業教育を推進。 北海道を中心に展開している実践型インターンシップは、地域でも屈指の規模と実績を持つ人材育成プログラムとして知られている。 教育や支援の分野では「自走できる事業者を生み出すこと」を重視し、成功した施策のみを構造化して他地域・他事業へ移植可能な「再現モデル」として提供。 成功を個人の才能や偶然に依存させるのではなく、仕組みとして社会に残すことを理念としている。 現在は全国各地で空き家・古民家の再生プロジェクトを推進し、高付加価値な宿泊施設や地域ブランドとして成立させる取り組みを展開。 あわせて、検索・AI時代に対応したマーケティング導線の設計や、AIを組み込んだ自走型事業モデルの開発にも取り組んでいる。 2019年にはオンライン専業の販売代理店制度を構築し、300以上の代理店が加盟。 起業やマーケティングに関するビジネス書を出版し、いずれもAmazonランキング1位を獲得。 また、自社AIツールの開発による業務効率化とマーケティングの自動化にも取り組み、鮨深作などの経営者・起業家むけイベントの開催をはじめ「楽しさのお裾分け」をテーマとした経営者向けメールマガジンは1万人以上が購読している。

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