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資金調達

中小企業の資金調達方法7選|それぞれのメリット・デメリットを経営者目線で解説

「資金が必要だが、どの方法で調達すべきかわからない」

中小企業の経営者であれば、一度はこの壁にぶつかったことがあるはずです。

銀行融資、ビジネスローン、ファクタリング、補助金。名前は聞いたことがあっても、それぞれの違いや使い分けを正確に理解している経営者は多くありません。

この記事では、中小企業が実際に利用できる主要な資金調達方法を7つに整理し、それぞれのメリット・デメリット・向いているケースを解説します。

中小企業が使える資金調達方法の全体像

中小企業が利用できる資金調達の方法は、大きく分けて「借りる(デット)」「売る(アセット活用)」「もらう(公的支援)」「出資を受ける(エクイティ)」の4つに分類できます。

借りる方法には銀行融資、日本政策金融公庫、ビジネスローンが該当します。売る方法の代表例がファクタリング(売掛金の現金化)です。もらう方法は補助金・助成金。出資を受ける方法にはベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの出資があります。

法人カードは「借りる」に近い性質を持ちますが、直接的な資金調達ではなく、キャッシュフロー改善のツールとして活用します。

以下、それぞれの方法を詳しく見ていきます。

①銀行融資(プロパー融資・信用保証協会付き融資)

銀行融資は中小企業にとって最も一般的な資金調達方法です。金利が年1〜3%程度と低く、数千万円から数億円規模の資金を調達できます。

プロパー融資は銀行が直接リスクを負う融資で、金利が低い反面、審査が厳しく、一定以上の業績と信用が求められます。

信用保証協会付き融資は、信用保証協会が保証人の役割を果たすため、プロパー融資よりも審査が通りやすくなります。ただし保証料(年0.5〜2%程度)が別途かかります。

メリットは金利の低さと調達額の大きさです。デメリットは審査に2週間〜1ヶ月程度の時間がかかること、決算書や事業計画書など提出書類が多いこと、担保や保証人を求められるケースがあることです。

②日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は政府系の金融機関であり、民間の銀行では対応が難しい創業間もない企業や小規模事業者への融資を得意としています。

代表的な制度として、新創業融資制度があります。創業前〜創業後2期以内の事業者が対象で、無担保・無保証人で最大3,000万円(うち運転資金1,500万円)の融資を受けられます。

メリットは創業間もない企業でも利用できること、金利が年1〜2.5%程度と低いこと、無担保・無保証人の制度があることです。デメリットは審査に3週間〜1ヶ月程度かかること、自己資金の要件(融資額の1/10以上が目安)があることです。

③ビジネスローン

ビジネスローンは、銀行やノンバンクが提供する事業者向けの融資サービスです。銀行融資と比較して審査スピードが速く、最短即日〜数日で資金を調達できることが最大の特徴です。

メリットは審査のスピードが速いこと、銀行融資よりも審査基準が柔軟であること、無担保・無保証人で利用できるサービスが多いことです。デメリットは金利が年3〜18%と銀行融資より高いこと、融資限度額が数百万円〜1,000万円程度と比較的小さいことです。

「急いで資金が必要」「銀行融資の審査に時間がかけられない」という場面で有効な選択肢です。

④ファクタリング

ファクタリングは、企業が保有する売掛金(まだ入金されていない売上代金)をファクタリング会社に売却し、早期に現金化するサービスです。融資ではなく「債権の売買」であるため、負債が増えないという特徴があります。

手数料は2社間ファクタリングで5〜18%程度、3社間ファクタリングで1〜9%程度が相場です。

メリットは最短即日で現金化できること、審査対象が「売掛先の信用力」であるため自社の業績が悪くても利用できること、負債にならないため貸借対照表に影響しないことです。デメリットは手数料が融資の金利より高くなりやすいこと、売掛金がなければ利用できないこと、悪質な業者が一部存在することです。

⑤法人カード(キャッシュフロー改善)

法人カードは直接的な資金調達ではありませんが、支払いを翌月以降に繰り延べることで、キャッシュフローを改善する効果があります。

例えば、仕入れを法人カードで支払えば、実際の引き落としは翌月末〜翌々月になります。この間のキャッシュフローの余裕が、短期的な資金繰りの改善に直結します。

また、法人カードのポイント還元やキャッシュバックは、年間の経費額が大きい企業ほど実質的なコスト削減になります。年間1,000万円の経費をカード決済すれば、還元率0.5%でも年間5万円の還元が得られます。

⑥補助金・助成金

補助金・助成金は国や地方自治体から支給される資金であり、原則として返済不要です。中小企業が活用できる代表的な制度として、ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金などがあります。

メリットは返済不要であること、数十万円〜数千万円規模の資金を受け取れることです。デメリットは申請手続きが煩雑であること、採択率が50%前後(制度による)であり確実に受け取れるわけではないこと、支給は事後精算であるため先に費用を支払う必要があること、公募期間が限定されていることです。

⑦エクイティ(出資・ベンチャーキャピタル)

エクイティとは、株式を発行して投資家から資金を調達する方法です。ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家からの出資が代表的です。

メリットは返済不要であること、投資家のネットワークや知見を活用できることです。デメリットは株式の希薄化(経営権の一部を手放す)が起きること、投資家への説明責任が発生すること、VCの出資は高成長が見込める事業に限定されやすいことです。

売上が安定している中小企業よりも、急成長を目指すスタートアップに向いている調達方法です。

自社に合った資金調達方法の選び方

資金調達方法を選ぶ際に考慮すべきポイントは3つあります。

1つ目は「スピード」です。資金が必要な時期によって選択肢が変わります。今週中に資金が必要ならビジネスローンかファクタリング。1ヶ月以上の余裕があるなら銀行融資や公庫が有利です。

2つ目は「コスト」です。金利や手数料は調達コストに直結します。銀行融資の年1〜3%と、ビジネスローンの年5〜18%では、返済総額が大きく異なります。急ぎでない場合は、時間をかけてでも低コストの方法を選ぶべきです。

3つ目は「自社の信用状況」です。設立間もない企業や赤字決算の企業は、銀行融資の審査通過が難しいケースがあります。その場合は公庫の新創業融資制度やファクタリングなど、審査基準が異なる方法を検討します。

複数の方法を併用することも有効です。たとえば、銀行融資で中長期の運転資金を確保しつつ、法人カードで日常経費のキャッシュフローを改善し、急な資金ニーズにはファクタリングで対応する、といった組み合わせが考えられます。

この記事の更新履歴

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よくある質問

Q 資金調達と融資の違いは何ですか?
A

資金調達は事業に必要な資金を確保する行為全般を指し、融資はその中の一つの方法です。資金調達には融資(借入)のほか、出資、補助金、ファクタリングなど多様な手段が含まれます。

Q 創業したばかりでも資金調達はできますか?
A

可能です。日本政策金融公庫の新創業融資制度は、創業前〜創業後2期以内の事業者を対象としており、無担保・無保証人で利用できます。また、ファクタリングは売掛金があれば設立年数に関係なく利用可能です。

Q 複数の資金調達方法を併用することはできますか?
A

可能です。銀行融資で中長期の資金を確保しつつ、法人カードでキャッシュフローを改善し、急な資金ニーズにはファクタリングで対応するなど、目的に応じて複数の方法を組み合わせるのが効果的です。

Q 資金調達にかかる期間はどのくらいですか?
A

方法によって大きく異なります。ファクタリングやビジネスローンは最短即日〜数日、銀行融資や日本政策金融公庫は2週間〜1ヶ月程度、補助金・助成金は申請から支給まで数ヶ月かかるのが一般的です。

深作浩一郎
この記事の著者・監修
代表取締役 深作浩一郎

深作浩一郎|株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン 代表取締役 / 空き家地方創生株式会社 取締役CFO。2,000社以上の中小企業支援実績を持つマーケティングコンサルタント。CFOとしてTOKYO PRO Market上場準備を主導し、監査法人対応・J-Adviser審査対応・財務戦略の策定・金融機関への融資交渉・資金繰り計画を統括。自らも通販会社の設立と会社売却を繰り返す仕組みを作り、法人カード・ビジネスローン・ファクタリング等の法人金融サービスを経営実務として活用。著書に『ゼロイチ起業』『現在の自分をお金に変える方法』。