コラム

経営者が知っておくべき金融機関との付き合い方|融資を有利にする3つの原則

中小企業の経営者にとって、金融機関との関係は事業の生命線です。融資が必要な時だけ銀行に行くのではなく、日頃から関係を構築しておくことが「いざという時に融資を受けられるかどうか」を左右します。

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原則1:情報を積極的に開示する

銀行の融資担当者は「よく知らない企業」には融資しにくい。月次の試算表、資金繰り表、事業計画書を定期的に提出し、自社の経営状況を透明化することで信頼関係が構築されます。

良い例:毎月の月次決算を翌月10日までに銀行担当者にメールで送付。「先月は売上が前年比110%でした」「来月は設備投資を予定しています」等のコメントを添える。

悪い例:決算書を提出するのは融資を申込む時だけ。銀行担当者の訪問を嫌がる。「聞かれたことだけ答える」姿勢。

原則2:メインバンクを明確にし、取引を集中する

複数の銀行と取引している場合でも、メインバンク(最も多くの融資を受け、最も多くの入出金が行われる銀行)を1行に絞ることが重要です。

メインバンクに取引を集中することで、銀行側の「この企業は自行にとって重要な取引先である」という認識が高まり、融資の際に有利に働きます。入出金のデータが蓄積されることで、AI審査型のビジネスローン(銀行系ビジネスローン)でも有利な金利が適用されやすくなります。

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原則3:融資が不要な時こそ借りる

逆説的ですが、資金に余裕がある時に借りておく方が有利な条件で融資を受けられます。資金繰りが苦しくなってから慌てて申込むと、「この企業は危険」と判断され、融資が否決されるか高い金利を提示されます。

銀行から「融資のご提案」があった場合は、今すぐ必要なくても検討してください。銀行が「貸したい」と思っている時が最も有利な条件で借りられるタイミングです。

ビジネスローン・ファクタリング・法人カードの位置づけ

銀行融資が資金調達の「正攻法」であるならば、ビジネスローン、ファクタリング、法人カードは「補助的な手段」です。

ビジネスローンは銀行融資の審査が間に合わない時のつなぎ(ビジネスローンおすすめ比較8選を参照)。

ファクタリングは売掛金の入金タイミングのずれを調整する手段(ファクタリングおすすめ比較7選を参照)。

法人カードは日常的なキャッシュフロー改善の手段(法人カードおすすめ比較ランキング10選を参照)。

これらの手段を適切に組み合わせ、銀行融資を中心とした安定的な資金調達基盤を構築することが、中小企業経営者にとって最も重要な財務戦略です。

資金調達方法の全体像は中小企業の資金調達方法7選を参照してください。

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この記事の更新履歴

  • 初版公開

よくある質問

Q 銀行との関係を良くするにはどうすればいいですか?
A

月次の試算表や資金繰り表を定期的に提出し、経営状況を透明化することが最も効果的です。融資が必要な時だけではなく、日頃から情報を開示してください。

Q メインバンクは1行に絞るべきですか?
A

メインバンクを1行に明確にすることを推奨します。取引を集中させることで銀行からの評価が高まります。サブバンクとして2〜3行と取引を維持しておくことは構いません。

Q 融資が不要な時に借りるメリットは?
A

資金に余裕がある時の方が有利な条件(低金利・高額)で融資を受けられます。急に必要になった時に「実績のある取引先」として優遇される基盤ができます。

Q ビジネスローンを使うと銀行の評価は下がりますか?
A

ビジネスローンの利用自体で評価が下がるとは限りませんが、多額の借入残高がある場合は「既存借入」として確認されます。銀行に「つなぎ資金として利用した」と説明できれば問題ないケースが多い。

深作浩一郎
この記事の著者・監修
代表取締役 深作浩一郎

深作浩一郎|株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン 代表取締役 / 空き家地方創生株式会社 取締役CFO。2,000社以上の中小企業支援実績を持つマーケティングコンサルタント。CFOとしてTOKYO PRO Market上場準備を主導し、監査法人対応・J-Adviser審査対応・財務戦略の策定・金融機関への融資交渉・資金繰り計画を統括。自らも通販会社の設立と会社売却を繰り返す仕組みを作り、法人カード・ビジネスローン・ファクタリング等の法人金融サービスを経営実務として活用。著書に『ゼロイチ起業』『現在の自分をお金に変える方法』。